販売管理アプリとは、企業・店舗が商品やサービスの販売に関連するさまざまな業務を一元管理して効率化を行うシステムやソフトです。また、販売管理アプリをうまく活用することで、コスト削減などに繋げることができます。活用の例としては、顧客から寄せられた問い合わせをもとにして見積書の作成を行い、受注へと繋げた後に納品・売上の管理や請求書発行、入金消し込みといったように、販売に関連する一連のプロセスをスムーズに行えるようになります。
販売管理アプリの導入により、業務の効率化が期待できます。これまでは表計算ソフトや手作業でおこなっていた販売業務が、アプリを用いて一元管理できるようになり、作業時間を大幅に短縮できます。また、販売管理アプリを用いるとヒューマンエラーの削減につながります。さらに、売上や在庫状況をリアルタイムで確認できるので、迅速に経営判断できるようになり、顧客の購入履歴を把握して営業やサービスの戦略策定に役立てることもできます。
販売管理アプリの主な開発方法として、以下3種類の特徴を見てみましょう。
業務フローや要望に合わせた形で、自社または委託先の開発によりアプリを設計開発する方法です。業務に合った機能や操作性や、既存のシステムとの連携も実装できます。その反面、開発期間が長くなる傾向があり、初期開発コストや運用負担が大きくなる可能性があります。また、自社で開発を行う場合には、エンジニアやメンテナンス体制などのリソースを用意する必要があります。
既存の販売管理システムを導入し、業務に合わせたカスタマイズ行うまたはそのまま利用する方法です。すでにあるパッケージを用いるので、短期での導入でき、初期費用を抑えやすい方法です。さらに、サポートやバージョンの更新などはベンダーから提供されます。一方で、業務に合わない部分を合わせる作業が必要になり、カスタマイズ費用などが発生する可能性も考えられます。
SaaS型など、インターネット経由で提供されている販売管理アプリを利用する方法です。近年ではクラウド型サービスが多く提供されていて、スピーディーに導入でき、初期費用・運用コストを抑えやすい方法です。また、インターネット環境があればどこでも利用できます。一方で、停電や障害時などに利用が制限される場合があります。
各開発方法のメリット・デメリットを見てみましょう。
開発方法 | メリット | デメリット |
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カスタム開発 | カスタマイズ性が高いため、業務や要望に合った機能や操作性が実現可能 | 開発期間が長くなることが多く、初期開発にかかるコストが大きくなりやすい |
パッケージ導入 | 短期間での導入ができる点に加え、初期費用を抑えやすい | カスタマイズが必要になることがあり、追加費用が発生するケースもある |
クラウド型サービス利用 | スピーディーな導入ができる。さらに、初期費用や運用コストを抑えやすい | インターネットが使えない環境や停電時などは利用が制限されることがある |
販売に関連する業務を一元管理でき、業務の効率化やコストの削減、より効果的な販売戦略に結びつけられるなど、販売管理アプリの導入によってさまざまな面でのメリットが期待できます。
販売管理アプリの開発方法には、カスタム開発・パッケージ導入・クラウド型サービスの利用などの方法があります。もし自社の業務に合った仕様を重視したい場合にはカスタム開発がおすすめであり、導入スピードを重視したい場合にはパッケージ導入やクラウド型サービスの利用を選ぶと良いでしょう。販売管理アプリ導入の際には、どのような点を重視したいのかを整理して開発方法を検討してください。
ここでは、「PoC(Proof of Concept:概念実証)や実現性」に強いベンダー、「連携やインフラに関する技術力と提案力」に優れたベンダー、「低コストの設計・保守」を可能にするベンダーをそれぞれ紹介します。