医療業界ではスマホアプリの活用が進んでいます。ここでは、代表的な開発事例を紹介し、各アプリの機能や導入後の成果を解説します。患者サービス向上や医療効率化に貢献するアプリの活用方法を参考にしてください。
遠隔診療・相談アプリ「ポケットドクター」は、医療機関の予約から診察、処方箋の受け取りまでをスマートフォンで完結させるサービスです。医師不足地域や通院困難な患者への医療アクセス改善を背景に開発されました。このアプリでは、ヘルスケアデバイスと連携したデータに基づいた診察や、クレジットカード決済、処方箋の発行も可能です。200名以上の医師が参画し、通院負担の軽減に貢献しています。
医療機関にとっても、待ち時間解消による効率化や、より広範な医療提供の機会をもたらします。2020年以降のコロナ禍では、厚生労働省の方針を受け医療機関へ無償提供され、オンライン予約・診察による院内感染リスク低減に貢献しました。
依頼企業 | MRT株式会社 |
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開発企業 | 株式会社ディマージシェア |
国立がん研究センター東病院で「HOPE LifeMark(ホープライフマーク)-コンシェルジュ」を導入しました。患者さんの通院をサポートするスマートフォンアプリです。このアプリは、富士通Japan株式会社が開発した患者向け総合ソリューションの一部で、電子カルテシステムと連携して患者さんの利便性向上に貢献しています。
主な機能は、受診日や検査予約日時をいつでも確認可能な予約確認や受診・検査前日のリマインダー通知、診察順番が近づくとメッセージで通知する診療状況機能、家族が通院状況を確認できる家族登録、クレジットカード決済が可能な診療費あと払いなどです。
患者サービスの向上と通院の負担軽減を目的としており、医療機関と患者間のコミュニケーションを円滑にした成功事例といえます。
依頼企業 | 国立がん研究センター東病院 |
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開発企業 | 富士通Japan株式会社 |
東京都済生会中央病院に「MyHospital」アプリを導入しました。患者と医療機関をつなぎ、通院をより便利にするためのツールです。主な機能として、診察券のデジタル化、検査結果や処方箋情報の自動反映、オンライン決済、待合順番通知、処方箋情報の薬局への事前送信などがあります。
診察後のオンライン決済は、病院での滞在時間短縮に貢献します。また、処方箋情報を事前に薬局へ送ることで、薬の受け取りもスムーズです。
アプリにはカレンダー機能もあり、通院予定日を自動で表示し、リマインダー通知も送信します。さらに、薬局で購入した薬の情報もアプリに登録でき、健康管理にも役立ちます。患者の利便性向上と医療機関の効率化の成功事例です。
依頼企業 | 東京都済生会中央病院 |
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開発企業 | 株式会社プラスメディ |
医療業界で活用するスマホアプリは、電子カルテ連携や遠隔診療などの機能が求められます。医療分野での実績が豊富なベンダーを選びましょう。医療データの安全管理やプライバシー保護など、法規制対応力も求められます。成功事例を見ると、患者の利便性向上と医療機関の効率化を意識して開発されていることが分かりました。
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ここでは、「PoC(Proof of Concept:概念実証)や実現性」に強いベンダー、「連携やインフラに関する技術力と提案力」に優れたベンダー、「低コストの設計・保守」を可能にするベンダーをそれぞれ紹介します。