サブスク管理アプリとは、継続課金ビジネスにおける複雑なサイクルについて、自動化や可視化することを目的としたアプリです。このアプリでは、まず顧客DBに契約プランや支払い履歴、利用状況の蓄積を行います。また、バックエンドではSripeなどの決済APIとの連携によって定期的な自動更新や請求処理などを行います。
そして、スマホアプリのUIを通じ、ユーザーは自分がどのような契約をしているのかといった確認やプランの変更、請求履歴の照会、更新前のアラート通知などを行えるようになります。
サブスク管理アプリの導入理由としては、まず解約防止が挙げられます。アプリにより利用頻度の低下や支払いの遅延を自動検知し、プッシュ通信やオペレーターとの連携によってリテンションの向上を目指せます。
また、ユーザの利用状況に応じてプラン変更の提案などのアップセル、アドオンの販売によるクロスセル、使用料連動課金によるARPU(1ユーザーあたりの平均売上)を向上させます。
そのほかに、運用の効率化の効果があります。手動によるExcel管理を排して、請求や契約変更、サポートへの問い合わせをアプリ1つで完結できるようになります。
スクラッチ開発(フルカスタム)とは、既存のフレームワークやパッケージを使用するのではなく、ゼロからアプリの構築を行っていく方法です。独自の仕様や特殊な社内基幹システムとの連携が必要なケースに向いています。仕様の自由度が高い反面、決済情報に関するセキュアな管理については自社で責任を持つ必要があります。
Stripeなどの決済・購読管理プラットフォームを利用し、フロントエンド(UI)のみを独自開発する方法です。この方法の場合、課金に関する部分やセキュリティ対策についてはSaaS側に任せられるため、開発のリソースをユーザー体験の向上に集中することができます。
BubbleやFlutterFlowなどのツールを使用することにより、プログラミングを最小限に抑えて開発を行っていく方法です。あらかじめ用意されている決済連携コンポーネントを配置していく形なので、スピーディーにアプリを構築できます。
| 開発方法 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| スクラッチ開発(フルカスタム) | ・自社のビジネスモデルに合ったアプリの実装ができる ・UI/UXを細かく調整でき、ブランドの世界観を徹底できる |
・初期開発費用が高くなる傾向があり、リリースまでの期間も長い ・自社でメンテナンスをし続ける必要がある ・セキュリティレベルの維持に専門知識とコストを要する |
| 決済SaaS+アプリカスタマイズ | ・堅牢な決済インフラを利用できる ・サブスク特有の分析機能が標準で付帯する ・フルスクラッチと比較すると開発期間が短い |
・SaaSの月額利用料や手数料などが発生する ・SaaS側の仕様変更に影響を受ける可能性 ・プラットフォームが対応してない特殊な課金形態は実現が難しい |
| ノーコード/ローコード開発ツール活用 | ・リリースまでの期間を短縮できる ・エンジニア以外も画面修正などの微調整が可能 ・素早くリリースをすることでユーザーの反応を反映できる |
・プラットフォーム固有の制限によって、複雑な処理の実装が難しい ・利用ツールのサービス終了などのリスクが考えられる |
こちらの記事では、サブスク管理アプリについて解説してきました。サブスク管理アプリは、「解約防止」「収益の最大化」「運用効率化」を主な目的としているものです。開発を行うにあたってはスクラッチ開発やSaaS連携、ノーコードなどのさまざまな方法がありますが、「規模とスピード」によって開発方法を選択します。
またアプリ開発を外部に依頼するにあたり開発会社を選定する場合、技術力だけではなく、「決済実績」「スケーラビリティ」「サポート体制」も重視することが大切です。自社のニーズに合った開発会社かをしっかりと見極めて選定するようにしてください。